…原作の渋谷事変を追って読むのが、段々、気怠くなってきたので、息抜きに、自分なりの『渋谷事変(※五条封印迄 ※続きは描きません)』を考えてみて居ます。…オリ展開他、様々なオリジナル&布教要素に御注意下さい。
WARNING!
・全体的にバイドです(※何と言っても)。
・原作から変更された設定、原作とは違う設定があります(※御注意下さい)。
・腐って無いです(※原作と同程度の、グロくて過激な表現を含みます)。
・…日下部の捏造が適当(※術式何?)。
・…描きたい所だけを、飛び飛びで、漫画的、スケッチ的に描いたので、シーンとシーンの繋ぎ方が、所々、適当です。御容赦下さい(※すみません。時間と気力がありませんでした)。
・…『魔道力学』とか言う謎御都合主義設定があります(※元ネタ・バイド)。
・人の好みを勝手に捏造して居ます(※…俺設定と言う奴です)。
・キャラ崩壊があるかもしれません(※御注意を)。
・オリ呪具があり、オリ呪霊が居ます。此れの一つがふざけた物でしてね、存在自体がダイマです。…其れの元ネタは、検索してはいけないアレです(※…良い子は、現在販売されているハムスターさん所の移植版を買うように)。
・五条先生虐めな様な物です。暴力・虐め・嫌がらせ表現があります。先生を泣かせてから、自分より強い何かに屈しさせたくて描きました(※ゲス顔)。
・読んだ後の、感想とか指摘とか意見とか提案とか文句とか苦情とか『粛清』とか受け付けます(※気兼ね無く是非)。
…では、どうぞ(※北斗の文句は拳志郎さんに言ってください)。
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ーーかつて、彼は最強だった。…しかし、今は?…無力感と憎しみと言う名の鎖が、暗黒の箱の中に彼を繋ぎ止める(※元ネタ:R’s Museumの碑文)。
…。
ーー魔道力学
…世界中には、遥か昔から此れ等に類似するもの、全く同等のものがあった。…そして、魔道力学者界隈におけるチベット一学派に寄るもの。…其れは、かつてのナチス党ーー及びアーネンエルベも求めて居たであろう、『科学』であった。
ーー太公望書林刊 「ここが凄い!R戦闘機の全貌 増補版」より
…。
…確か、夏油はR-TYPEと言うゲームが好きだった。俺も知ってる。俺も好きだから。
…因みに、R-TYPEの初代は、俺と夏油の生まれる前ので、其れの続編のIIは、俺達と同い年のゲームなんだ。
…つまり、所謂、レトロゲーと言う奴なんだ。…何処か感慨深い所があるよね?
…夏油は、此のゲームが、本当に好きだった。
…けど、何故?…如何して?
…。
「…五条悟は、然るべき時、然るべき場所で、此方の優位性・戦力的優勢を十分に確保した上で、封印に臨む。決行はーー2018年12月12日の渋谷駅にて。当計画ーー作戦名;マッツェヴェト(מַצֶּבֶת ヘブル語で切り株・柱)を実行する。…そして、詳細は後日、順次御知らせするよ。…いいね?真人。」
「…分かった。」
…敢えて、ハロウィンの時期を外した理由は、矢張りあったか、…と、真人は思いながら其う了承した。
「…なるべく、ある程度か、途中迄は、静かにやろう。…『相手』の癪に触らない様に。」
…。
…其れは、クリスマスを控えた時期の事だった。
…其の日、あの、去年の事が思い出された。あの事件、夏油達によるテロリズム。
…乙骨の活躍、成長、そして、其の一部始終。…だが、今、乙骨は高専には居ない。海外に居る。修行と様々な心傷を癒す為に。
…いずれ、必ず帰って来るのは、分かって居るけれど…。
…矢張り、彼が居ないと寂しい、何か物足りない、
…って、彼と同じ学年の生徒達は、皆言ってるし、僕も強く其う思う。
…其れに、新しく入って来た生徒ーー虎杖達三人を、彼に見せてやりたかった。…僕が教師として乙骨と虎杖達の中間に居る空間で、ほのぼのと。
…だけど、…其れも、もう、出来無い様だ。
…。
「…夏油から届いた『挑戦状』だと?」
…学長達は、すぐ様に緊急会議を開き、其処で『因縁深く』会議をしている。
「…あの夏油君か……、此んな『テロ予告』送り付ける上に、早速の要求が『五条悟を連れて来い』だなんて、ふざけたテロリストだね…。」
…冥々は会議の中、言う。
「…当然ですが、十二分に準備して行きましょう。逆に、此れが陽動作戦で、同時多発的に他で行う作戦が、敵の主目的と言う場合もあります。…其の場合の配慮も必要ですね。…ですから、術師を二手に分け、もう一方の方を、更に分割し、後者を、今回の『渋谷哨戒任務』に当てましょう。…そして、なるべく、静かにやりましょう。…一般の人々が、パニックにならず、混乱しないように。」
…其うして、全員でまともに会議をして居ると…、
「…あっ、何?伊地知?…真面目?…僕、先刻(さっき)迄寝てた。」
…此の状況で、五条は緊急会議の真っ只中、寝ていたらしく、起きて伊地知に話しかけた。
「…全く、貴方って人は……。」
「…五条くん…。…君って奴は…。」
「…五条…、…後で、高専校舎の裏に来い。」
…誰もが、流石に呆れて居た。
…。
…そして、12月12日当日19時の渋谷。
「…寒い…。」
「…其うッスね…。…身に刺さるくらいの寒さっスね…。…待機命令も、一体何時迄続くんスかね…。」
…野薔薇と新田が会話して居る側で、伏黒は無言で、12月の寒さに震えて居る。
…やがて、野薔薇が新田に話し掛ける。
「…ねぇ、何か呪霊側に裏がありそうじゃない?…帳は下ろされて無いし、奴等、未だに一般人に危害を加えて居ない。呪霊が具体的に何処に居るか分からない所為で、こっちで帳も降ろせない。」
「…ああ……。」
…確かに、敵味方陣営問わないから、さっさと下して欲しい、帳。…と言う感じで、野薔薇に応える伏黒。
…更に、野薔薇は続けて言う。
「…御蔭で、今、術式やらで手を出したら、アタシら高専の方が警察にしょっ引かれる。…冥々さんの様な一般人の目にも目立つ術式を持つ術師にパンダは、無論、駅の中には入れない。…割と厄介だわ。…だからこそ、いつもの面子、先生と虎杖と伏黒と私で、駅の中を偵察しても、良さそうなんだけど…。…何で、先生だけで偵察任務なんだろう?」
…其の時、新田さんが言う。
「…五条さんは、言うまでも無く天下無敵ッス。…今回の高専上部の方針を見て居ると、足手纏い等要らない、…って事らしいっすね。実際、陽動作戦かもしれないし……、…兎に角、色々ありますが、私等も、自分の立ち位置と実力でやるべき事をやりましょう。」
「…確かに。ああいう性格悪い屑野郎だろうが、腐っても、あのグッドルッキングガイは、凄く悔しいけれども、『現代最強』。…五条先生……。」
…と、新田の話に野薔薇。
…。
「…僕は負けないさ。当然だろう?」
…。
…其の時、何時もの余裕のある笑顔で、其う言う五条先生が、皆の脳裏に浮かんだ。…少しヤル気が出た。
「…だけど、『慢心、駄目絶対!』とも言うし、相手が如何来るかは分からない。…何だか、俺は心配だ……。」
…其んな、心配そうな伏黒の肩を、虎杖は叩いて、
「…大丈夫だから。…俺達も言われた通りに、静かにやろう。…心配無いって。現に俺達は慢心してないから。五条先生は、現代最強の術師なんだから。」
…元気良く、周囲を励ます。
…だが、其の時、野薔薇は言う。
「…でも、五条先生はしてるんじゃない?慢心。」
「…おいコラ。」
…虎杖は、野薔薇に空気を読んで欲しかった。
…。
(…渋谷駅構内は、とても静かだ…、…矢張り、陽動作戦だったのか…?)
…五条先生一人での偵察。…しかし、高専側は、五条に、ブッ通しで、『ワンマン営業』を、流石にさせる気は無く、順次、他の偵察及び哨戒要員を投入するつもりである。
…其処で、早速、「次は、七海が五条に続き数人の同僚を連れて偵察及び呪霊哨戒の支援に向かう」との連絡が、五条にも齎された。
…五条は、少しだけだが安堵した。…流石に、『何時も一人は寂しい』と言うのもあった。…本当は、生徒達に来て欲しかったが…。
(…でも、結局の所、其の必要は無いみたいだ。…僕も、もうすぐ帰ろう。…異情無シ、我帰投ス、…みたいに連絡してから。)
…だが、其の時。…脹相が不意打ちを、呪霊側について偵察をして居る、五条に対して、牽制するように仕掛けて来た。
「…!?」
…其の脹相は、普通の格好の上に、普通の髪型をして紛れて居るので、分からなかった。
…しかも、今は冬場で厚着の時期であるのも追い風であった。…だが、五条の『無下限術式』の前では、其れは通らない。
「…チッ…。」
…当たらないと分かって居ても、思わず舌打ちをする脹相。
…されど、相手側は、ーー脹相以外も、其れを十二分に承知して居た。
…如何やら、脹相は、五条に追い掛けさせる為に、気紛れ妖精の如く出て来た囮の様であった。
(…僕の事をつけて居たのか?あの呪霊。でも、僕の六眼でも分かん無かったな。どうしてだろう?…だけど、今は其れどころじゃ無い。…早速、蒼で追い掛けよう。)
…だが、相手はもう居ない。
(…囮では無かったのか?…でも、如何してだろう?…此の僕の、六眼でも追えないなんて…?…其れに、相変わらず、帳も降りて居ない。…敵は一体何がしたい?)
…五条は、半ば戸惑いながら其う思案する。
…だが、其の時、
「…嗚呼っ!血!…血だわ!?…汚い!!…貴方?!怪我をしてるの?!」
…ヒステリックな声で、顔が改造人間よりもずっと醜い女性が五条に対して喚き立てる。…確かに、五条の足元と言うより極狭い範囲の周囲には、べったり血が付いていた。正確には、先程、脹相が五条に対する足止め及び嫌がらせとして、生得術式を発動し、撒いて居たのだろう。
「…すみません!…別に僕、御怪我は無いです!」
…其んな周囲の目から、脱兎の如く逃げる五条。…不特定多数の人々に注目され、…思わず、羞恥心が芽生えた。
(…嗚呼!如何しよう!あの呪霊の所為で、変人扱いされてしまった!…だが、駅構内の何処にも帳は降りて居ない。降りて来る気配は無い。其の上、あの特級呪霊達も、夏油も、何処に居るかが分からない。全くの謎だ。)
…其の時に、学長か日下部と電話をして居たら、彼等は、五条に此う叫び、注意喚起して居ただろう。
「…五条!深追いするな!」…と。
…五条は、渋谷駅から出て『→合流』では無く、駅の深部へと逃げると言う、『→深追いする』の方向へと舵を切り出して居た。
…其れは、『術式順転・蒼』を使って居ないと言えども、一瞬の事だ。
…何事も、シンプルなのが一番効く。
…敵の、割と稚拙で単純な罠に、五条は嵌り始めて居た。
…五条に、『→引き返す』と言う選択肢が無くなって行く。
…かくして。
…。
ーー嗚呼…、来たな、五条。
「…はい、改造人間!」
…割と多めに、解き放たれた、改造(戦闘)人間を前に、五条は本格的に戦闘モードへと入る。
「…(ツギハギ!七海と悠仁の言ってた奴だ!)御前が、あの悠仁達の言って居たツギハギか?!」
…距離が遠過ぎる。…此の声は、相手には届いて居ない。多分。
「…其れでさ、…如何する?如何するの?…此処で俺達の事、仕留め損なったら、俺が此の駅の人達、全部殺しちゃうよ?」
…真人に続いて、脹相は、鼻を鳴らしながら、五条を挑発する。
「…フンッ、莫迦めが。随分無様な恥晒しだな。」
(…あの男…!さっき僕に恥をかかせようとした奴!)
…真人と脹相に対して(特に後者へ)、ヘイトを募せながらも、何とか、『蒼』で追い掛けようとする。…だが、解き放たれた改造人間と其れから、派生して繰り出される赤血操術から逃げ惑う通行人が邪魔で、其れが出来無い。…かくして、五条は、ジリジリと深追いを強いられる事になった。
…此の戦いの間、ずっと電話が鳴り続けて居たが、終ぞ最後迄、五条は応答しなかった。
…。
「…五条さんの莫迦!…中身の醜悪さと莫迦さと幼稚さ加減も、…全く現代最強ですね!単独でノコノコ余裕来いて偵察してるのは良いですけど、今度は『帰投命令無視』?…良い加減にしろ。…全く、何奴も此奴も莫迦ばっかり!」
…何としても、五条と連絡を取りたい高専の上司と、随分、身勝手な五条との間で板挟み状態になってしまい、中間管理職が如き肩身の狭い悲哀を背負うナナミン。
「…まぁまぁ、七海さん…。」
…其んな七海を、同僚の一人は後輩らしさたっぷりに宥める。
…だが、其の時。
「…俺はメカ丸ダ。応答願おウ。七海さン。」
「…あっ七海さん?!何これ?!」
「…おや、確かに此れは…、…新手の術師による術式ですか?…さっさと祓いましょう。」
…此んな状況でも七海は、実に淡々として居る。…其れと、七海以外を含めて、メカ丸とは全く面識が無いと言うのもあるのだろう。…七海達は、此の『ミニメカ丸』の事を、未だ未だ『敵呪詛師による新手の術式』だと思って居る。
「…待テ!…待ってくレ!…俺は京都校の者だ!…情報をやろう!…七海さん達の探している五条悟はB5Fの副都心ホームに居る!」
「…本当ですか?…一見正しい情報と思わせての情報撹乱ですかね。」
「…じゃ、俺は此れで。」
「…お、おい!!!!…勝手に逃げるなコラ?!?!」
…思わず、メカ丸の気紛れの如き行動に振舞わされる七海達であった。
「…もう。…本当に、何奴も此奴も……。」
…其う言った後、七海は色々考え、少し以上に、其の場に居た同僚と相談してから、結局、七海は、数人の其の同僚と共に『其処に五条がいる』と、ミニメカ丸に教わった、『B5Fの副都心ホーム』に行く事にした。
…。
「…五条!…五条!…おい、駄目だ。…まるで応答してくれない。…七海達は駅構内に入ったが、其処から何か連絡をくれるだろうか……。…パンダも他班の援軍に行っちまったし……。」
…日下部が、ふと近くを見ると、双子の女子学生が、すぐそばに居た。
「…おじさん、今、仕事中〜?…でも、暇そうだよねぇ?…じゃ、一緒に遊ぼっか。」
…すると、日下部は、不適に笑いながら此う答えた。
「…ハハッ!…可愛いもんだね。…じゃ、逆に御小遣いくれるかな?おじさんにさ。…代わりに飴ちゃんあげるから。」
「…な、何?…キモっ!…死ね、」
…日下部はやがて、二人が持って居た人形とスマートフォンを刀を器用に使い、あっと言う間に強奪し、其の儘逃げた。
「…あっ!!待て!!泥棒!!」
…だが、『警察を呼ぶ』と言う選択肢は、双子には無かった。…日下部は、其れを踏まえて両者の持ち物を奪ったのだろうか…?
…。
ーー渋谷駅 B5F 副都心ホーム
「…はぁ〜、…やっと追い付いた。…さて、『ツギハギ』は何処行った?…僕に教えてくれないかな?其処の火山頭。」
…其処で、親切にも漏瑚は答える。
「…『ツギハギ』……、…『真人』の事か!…彼奴は、此処には居らん!…だが、貴様に、真人を追い掛ける必要は無い!…五条悟!此処が貴様の墓場だ!」
「…ふぅん。…其うなんだ。」
…其処で、更に、五条は言う。
「…ねぇ。…此れで負けたら、言い訳出来ないよね?」
…漏瑚は言い返す。
「…抜かせ!…其う言う貴様こそ、『初めての言い訳』を考えて来たか?」
「…もう、高専側の戦力は、渋谷駅構内に全部出揃ってる。…全ての武装を解除し、大人しく降参しろ。」
…ただのブラフである。
…漏瑚達にも、其れは察せられた。…其の『此の駅に出揃って居る高専側の戦力』…とやらは、駅の構内どころか其の外側で、今頃、此方側の呪霊やら呪詛師やらと会敵して居る。
…兎に角、今は、其れ所では無い筈だ。
…そして、今、漏瑚は、此う思って居るだろう。
ーー…今の御前は、『現代史上最強の術師』と言えども、『孤立無援』だ! …と。
…其れでも、(漏瑚もだが)五条は、イキるのを止めなかった。
「…おい、逃げるなよ。…御前等は、此処で僕が全部祓う(ころす)。」
「…出来るならして見ろ!…だから言っただろう!…五条悟!…此処が貴様の墓場だと!」
…其の一瞬、漏瑚の術式攻撃によって、駅の線路内の壁とホームの線路側は、音を立てて、ガラガラと崩れた。…そして、其の、敢えて、強く呪力を帯びさせた瓦礫を、花御が丁寧にせっせと、術式で形をバリケード状にする。
「…物理かよ。」
…真逆の『帳(物理)』。
…流石の、五条も、呆気に取られた。
ーー…だが、成る程。…物理的な帳なら……融通は効かないが……、…場合によっては、ただ単に、呪力で編んだ結界製帳よりも僕に通用するだろうね……。
…そして、間髪入れず漏瑚が叫ぶ。
「…術式やら無量空処やらで逃げようとするなよ!五条悟…!…貴様へ、特別に教えてやる。…其の物理帳にはな……生きた非術師共を絶妙に埋めてあるんだぞ!」
ーーカン☆コーン!
「…うわっ…外道かよ…。流石特級。別に褒めてないけどね…。…狂気の具合も、流石特級だ。」
「…フッ、別に非術師の死体を埋めてる訳では無い。さっきも言った様に、生きた非術師を絶妙に埋めて居る。…あとは、煮るなり、焼くなり、真人に無為天変させるなり、自由自在。…因みに、貴様に、親切にも、術式開示しながら教えてやるが、非術師共の所だけは、呪力が我々の障壁にならないような工夫を施してある!…『無量空処』は、使えんぞ!…如何だ?!…此処で、儂等に殺されるか、儂等を殺すか…、」
「…話長ぇよボケ。祓う(ころす)。」
…其の時、漏瑚と五条間のイキリ煽り合戦に嫌気が差したのか、脹相があきれたように漏瑚に言う。
「…相手の神経を逆撫でするのは、此処で終わりにしてくれ。漏瑚。普通に見苦しい。」
「…黙っとれ!脹相!」
(…随分、莫迦な呪霊だな……。)
…丁度、脹相と五条は同じ事を思って居た。
…。
…さて。
…次に、五条は、宣戦布告と言うべき発言した。…其れは、原作でもあった、「…まず御前から祓う」であった。
「…あの『雑草』を祓えば、此の物理的帳もただの瓦礫になるだろ?…だから、其の『雑草』から殺す(はらう)。」
(…矢張り、其う来るか。…だが、……。)
「…よく見ろ!五条!花御は何処に居る?!」
…例えば、東堂のブギウギのような術式が発動でもしたのだろうか?…確かに、花御は此の『帳(物理)』の中から居なくなって居た。
「…!?…何…!?確かに…?!…『雑草』の奴が見当たらない?!」
…五条は、六眼で、花御の事を、実は見て居たが、途中で見失って居た。…本人曰く、『他に気を取られる事』が多過ぎたと言う。…言い訳無用。…慢心、駄目絶対。…結局、伏黒と野薔薇の指摘は正しかった。
…そして、其の代わりに、居るのは。
「…花御の代わりに俺だよ。真人だよ。…じゃ、やろっか。…ほら、脹相も。3vs五条だし。…頑張ろう。」
…。
…花御の代わりに真人。…因みに、花御は、『帳(物理)』の外に居ると思われる。
「…真人に脹相。…儂は、御前達と五条との戦いを観戦しながら、物理帳の呪力調整と地道な呪力充填をして居るぞ。二人で五条悟と遊んで来い。」
「…漏瑚!…其うだね、ちょっと五条と遊んで来るよ!…其れに脹相!…『あれ』を五条に見せてやろう!」
…相変わらず、ヤル気満々の真人。…五条に見せたいものがあるようだ。
「……あー、はいはい。真人、得物一式やるぞ。夏油も準備を頼む。」
…其処で、ーー六眼持ち以外にとってはーーイリュージョンのように、何かが現れた。
…五条には見えて居た。
…低級呪霊を上手く、大量に擦り抜けさせた其れ等を瞬時に、凝縮に凝縮させてたものに、呪具らしき物を、真人が一瞬で付けて居た。
…二つある方(推測するに呪具)に居たっては、普通に懐から取り出して居た。
…そして、其れを見た五条は、思わず、此う心の中で、突っ込みを入れた。
(…何だありゃぁ?!R-TYPEで見たフォースとビットじゃないか?!!)
「…俺との共同作品だよね?!脹相!?」
「…まぁ、其うだな……。」
…真人と脹相が自信満々に出して来たーーフォースとビットーーアレ等が呪霊の呪力を圧縮に圧縮した上で、自分達の術式を、『制御装置(コントロール ポッド)』にして作り上げたブツである事は、五条には分かった。
「…誰の入れ知恵で作れたんだ…?」
…と、五条が訊くと、
「…うん、人類!」
…其の時、真人は其う答えた。
…そして、其れに続けて、脹相が語り初める。
「…フォースとビットーー此れは俺の装備だ。真人との相性は悪い呪具だからな…。…因みに、俺の術式は、『赤血操術』だ。…五条、御前には説明せずとも分かるだろう。加茂家に伝わる例の奴だ。…良いな?」
…かくして、大声でぼやくように術式開示をする脹相。
…此れは、余談と言うか、正直、如何でも良いが、五条は其の時、(…完全に名前もまんまじゃねぇか。良いのか?)…と、色々、版権とかを気にして居た。…今の御時世厳しいからな。
「…其れとさ、フォースの大元を構成する呪力(…と術式)は、他の呪霊達の物を利用して居るから、俺達は、其の分消費しなくて済む。俺達の呪力を節約する事にもなるんだ!」
「…で、さぁ……。…先刻(さっき)から、御前等、術式開示し過ぎじゃない?」
…流石に、五条は呆れて居た。…ぶっちゃけ、漏瑚が一番其うなのもある。
…矢鱈、何奴も此奴も饒舌過ぎる。
…此の呪霊達は、少年漫画によく居る解説役か何かだろうか?
「…余所見をするな。赤血操術により呪力注入。」
…すると、脹相の手元と其の付近にあるビット及びフォースからそれぞれ、二重螺旋状のビームと単発短波レーザーが出て来た。
…『初代R-TYPE(記念すべき伝説の)』にて、赤装備として実装され、当時のゲーマーを驚嘆させた、あのレーザー攻撃なのである。
…当然、五条は、(自分の六眼と言うより肉眼で、リアルのを見れたのもあり)驚嘆及び驚愕した。
「…何と!?…あの赤レーザーか?!御前等凄いな?!」
「…ふふっ…、…其うでしょ〜?!…人類って凄いよね〜〜!?」
「…おい、真人。…真面目にやれ。御前もちゃんと五条を攻撃しろ。」
「…あー、はいはい。…じゃ、脹相、此れどうぞ。」
「…赤血操術。」
…五条に向けて投げられた、手榴弾状の改造人間を、脹相は自らの術式で起爆させ、爆発させる。
…其れを見た五条は、ーー『無下限術式』は確かに効いて居たがーー反射的に逃げ、避ける。線路の敷かれた地面に、改造人間達の血がぶち巻かれる。
「…僕が絶賛、『無下限術式』発動中でも、御構い無しかよ?」
…其の質問に、真人が答える。
「…はぁ?…別に、御前を直接攻撃する訳じゃ無いし?」
「…反転術式による反転した呪力を注入。」
ーー術式反転
「…おおっ、今度は反射する青レーザーか?!」
…何処か、嬉しそうな五条。
…これも又、『R-TYPE』を代表するレーザー攻撃であった。
…見るからに、美しく青いレーザーが壁に反射して、規則的でありながら、アトランダムな感じで不規則に、五条の邪魔をする。
「…ってか、物理的帳に埋まって居る人達には、レーザー攻撃は当たらないんだろうなぁ?!」
「…さぁ、如何なんでしょうねぇ?当たるかも?」
…すぐさま、我に帰った五条の質問に、真人がしれっと答える。
「…こ、此奴……。」
「…まっ、其んな事は置いといて、五条くーん!遊びましょう!」
「…フッ、ゴールキーパーにでもなって見るか?」
…其の瞬間、脹相が勢い良く、呪力を赤血操術によって、纏わせた足で、『サッカーで言う所のストレート シュート』の様に、『フォース』を真っ直ぐに蹴り飛ばす。五条に当たるように。
…。
「…五条楽しそうじゃん。逆に羨ましい。」
…遠隔偵察の呪霊を通じて、其の様子を、海への恐れから生まれた呪霊に腰掛けながら見る夏油。
…。
「…?!」
…五条は、フォース・シュートの直撃を食らって居た。其れは、シンプルなストレート・シュートだった。とっさに、回避しようと思えば、回避出来ただろう。…だが、食らった。
…其の原因の一つには、『帳(物理)』を作り上げて居る呪力が、巧妙に編まれて居るのも合間って、非術師が、何処に埋まって居るか分からない、…と言う状況の不透明さと迷いもあったと思われる。
…そして、其れは、やがて、五条の、『無下限術式』を上手く中和した後、貫通し、五条に(記念すべき)ダメージを与えた。
「…くっ…う……。」
ーーオートマ反転術式が発動しない……。
…『五条御自慢』のオートメーション反転術式が発動しない。…『フォース(と言う名の固形型領域展延)』は、五条に食い込んだまま、…ガリザリガリザリリ…とダメージを与え、彼の波動を侵食して、責め苛み続ける。…其れは、差し詰め、R-TYPEで度々見られる光景であった。…攻撃用に刺の付いた盾を、敵へと暴力的に押し付け続ける感じなのだ。
「…ほら、追撃じゃ。」
…更に、遠くで休んで居た筈の漏瑚は、自身の生得術式を発動し戯れに撃った火山岩を何発も五条に食らわせた。
…より一層悶え苦しむ五条。…其の時、何発かが顔面に当たった。
「…うわぁ、顔面直撃?…ウケる!…せっかくのグッドルッキングガイが台無しだね!…アハハッ!可哀想!」
…真人が大爆笑しながら嘲け笑う。
「…くぅ………。」
ーーいや、本来なら、かの五条悟でも、顔にあれが当たれば、普通に焼け死んで居た筈。…五条には、何か策がある。……だが……、
「…逃げたいのなら、逃げても良いのだぞ!!五条!…だが、御前が此処で逃げたら、此処に居る所か、駅構内全ての非術師共を殺すぞ!…其れで良いのか??!!
「……。」
…漏瑚の問い掛けに、何一つ答えられないくらい、五条の消耗と侵食が凄いようであった。
「…逃げるなと言ったのは、貴様の方だぞ!五条悟!」
…其れでも、何とかフォースを振り切り、五条は此の戦況を、ーー今迄からしたら有り得ないがーー『気合と根性と術師最強の意地』で立て直そうとした。
…しかし、
「…赤血操術。」
…駄目押しのように、予め撒いて居た血を操り、五条を鋭利な血の串で各所を滅多斬り及び刺しにする。
…ただ、フォース(※注:原作のゲーム通り、自動追尾機能は無い)から(一時的に)逃げ切る事が出来た為、手動でありながら、反転術式が使えた御蔭で助かった感があった。
…然も、相手は、其れを把握して居る様では無かった。
…五条は、此れを、此の上無い、『大逆転の好機(チャンス)』だと思った。
…。
…実は、五条は、先程から、既に、気が付いて居た。
ーー嗚呼、其うだ。呪具と呪霊で出来てたら、『アレ』は破壊出来るんじゃね?
…当然ながら、今は、『無量空処でビットも呪霊達も一網打尽』等は出来無い為、地味かつ地道な六眼による呪力操作で調整した『領域展延(※注:本作では五条も使える)』で、ジリジリと『フォース』の耐久を削って行った。
…其れでも、矢鱈硬いが、…だが、後は、相手が『フォースは完全無敵』と言う『致命的な思い違い』してくれれば、シメたもの。一気に祓ってやれるぞ。
「…五条、此れで終わりだ。…呪力注入。遠隔装備攻撃。」
…脹相は、…『赤血操術』により、呪力を注入した後、次に、五条へと、フォースをカーブで蹴り上げてシュートする。…『急降下爆撃』の様にしたいのだろうか。…其の軌道は、上空に弧を描くものであった。
…だが、其れを、五条は、軽目に避けようとする素振りを見せた。
…先程と比べると、格段に迷いが無かった。
…そして、フォースが着地した瞬間、五条は其の時、逆に、其れを掴み上げた。…下手にすれば、呪力と術式が中和され、最悪、『自分が玉砕する』羽目になるだろうに…、…其れも、如何やら、『術式順転 蒼』か『領域展延』を発動しながら、其れをして居るらしい。
…然し、其の時、フォースを構成して居るパーツが音を立てて大破した。…そして……、
「…何故!?…完全無敵じゃ無かったのか?!」
「…何…だと……?」
…其の様な、真人と脹相に続いて、漏瑚は、此の上無く驚いた。
「…フォースが……!?」…粉砕された。
…制御装置(コントロール ポッド)となって居る部品(パーツ)を、(呪術高専教師ゴリラパワーで)破壊し、『(…其の時に、解き放たれた)圧縮に圧縮された低級呪霊の塊』を、自己治癒ついでに、『術式反転・赫』の一撃で祓った。
…それは、見事な迄に、『R-9Cの拡散波動砲』のようであった。
…五条は、…遂に、『無敵のフォース』に勝った。流石、現代最強格である。是非、褒めてやってください。
「…フフッ、形勢逆転だね。…で、目標変更、『雑草』の前に御前等を祓う(ころす)。」
…凄く誇らしげである。…火山岩が直撃した顔も普通に治って居た。…さて、フォースさえなければ、後は……、
「…えっ?!」
「…フッ、俺には、まだ、ビットがある。」
…魂の、呪霊としての死を覚悟した真人を尻目に、脹相は、其んな事は気にせず、(能天気にも?)未だ戦おうとして居た。
「…漏瑚…?…如何する…?」
…其の言に対し、…何故か、脹相が応答する。
「…真人。其の程度で怖気付くな。…其れならば、…『帳(物理)』に埋まって居る人質の非術師に、俺達の赤血操術と無為転変を使えば良い。…特に、縛りも課して無かった。…未だ、使えば五条悟とは戦える筈だ……、」
…だが、戦い自体が、花御が祓われた事により、急に終わった。
…。
「…見つけましたよ。…『撃ち方用意』、…と行きましょうか。」
…『帳(物理)』の外で待機して居た、花御と七海一行が会敵した。
「……?!??!??」
「…いえ、其んなに驚かれ無くても?…話を変えますが、あっちの瓦礫の中は、一体、何が如何してるんですか?…本当に五条さんが居るんですか?」
「……(…矢張り、高専と呪術師は異常者の集まりですね……)。」
…花御は、冷静に、的確に、ナナミンへ言い放った。
…すると、ナナミンは。
「…如何やら、除草されたいらしいですね…。…此の雑草は。」
「……。」
…ヤル気満々であった。…もうとっくに、定時外だと言うのに。
…。
「…矢張り、高専と呪術師は異常者の集まりだね……。」
…夏油が、此の光景を見ていたら、遠くで、夏油も、きっと、此の様に、同じ事を言ったに違い無い。
…。
「……(はい?)。」
「…はい、今、ガチ定時外です。逆に、有難いので許します。ちゃんと残業代払って下さい。…特級呪霊である貴方が祓われ、挙がった、『私の戦果』と言う形でね。…と言うか、あの…何です?あれは?差し詰め、『脳筋並の帳』?…で、呪力(リソース)をアホみたいに、其の大半を、無駄に彼方へ割いて居る貴方等…、私の敵では……ありません。」
「……!?!!」
…術式は使える。…但し、『領域展延』は出来無い。…もし、『領域展延』をすれば、術式との同時発動は出来無い為、今、展開させて居る帳(物理)が解除されてしまう。…兎に角、今の花御は、領域展開する所か、…攻撃にも、防御に徹する事は出来ない。
「…よって、もう呪力(リソース)は、裂けないでしょう。五条さんが言う所の『雑草』さん。…領域展開しても、無駄ですね。」
「……?!!」
…其の一瞬、七海による、『自身の術式+黒閃九連(自らの術式で無理矢理作った相手の急所に、縛りによるバフ付きで黒閃九連撃)』は、まるで、飛天御剣流「九頭龍閃」のようであった。
…たださえ、(特級と言えども)此の呪霊は、『帳(物理)』に、呪力の大部分以上を割いて居る。
…此れには、流石の、超タフネスで知られる花御も耐えられず、一気に、花御は祓われて行った……。
「…自分、ただの社畜です。」
…別に言わなくても良いのに、特級クラスを自らの手で仕留めたと言う事への余りの嬉しさと感動に、地味にかつ、己の内部だけで打ち震えた、七海は、其処で、決め台詞らしき台詞を、言い放った。
…其の内心、最後には、敵艦に撃沈された後にも関わらず、士気の高揚が、収まる事無く、味方の助けが来ても、…尚、凄まじかったと伝わる、駆逐艦綾波に乗り組んで居た水兵のような気持ちであっただろう。
…此の時のナナミンには、其んな感じが、強くした。
「…七海!!!!ナナミン!!!!やるじゃないか!!あの『雑草』を祓うなんて!良い後輩だ!!!良い後輩を持った!!!」
…花御が祓われた事によって崩壊した『帳(物理)』の中で、七海の事を、五条が手放しで褒める。
「…は、花御が、五条以外の、術師共に祓われた……?!」
…漏瑚は、ただただ、わなわなと戦慄した。
「…お、俺も居るっス!!五条さん!!」
…(ついでに)、其んな中、七海に随伴して居る術師の一人は、其う言って居た。
…だが、
「…貴方、全然何もしてないでしょう?…自己主張だけは欠かさないんですね。…其れに、今は、一般人を助けるのが先です。」
…ナナミンは厳しかった。
「…如何やら、一般の方々は、皆、無事のようですね。良かった。安心です。」
…だが、其の時、
「……あー、はいはい。…五条悟以外の高専関係者も、皆、帰ってね。」
…何らかの術式か呪具で、高専関係者と一般人を、何処かに、一挙に、ワープさせながら、気さくな態度で、五条の背後から、夏油が現れた。
…手には何やら、…由緒在るアンティーク的な呪具…、…と思わしき、バイドのようなフォルムの、名状し辛い何かを持って居る。
…其んな夏油を見て、五条は『(一応は)彼』に話し掛ける。
「…夏油?…何故、此処に?自力で俺と最終決戦を(しようと言うのか)??」
「…花御祓われちゃったなーー…。…あんまり『敵』の事は褒めたく無いんだけど、七海の奴功七級金鵄勲章ものだ。…其れくらい、はい、拍手〜〜!」
「…話が微妙に噛み合って無いね。」
…真人が遠目で、見て言った。
…其れでも、五条は、真剣な態度と表情を解かなかった。
「…夏油、何故……?…矢張り、今、此処で、又、殺すしか無いのか?」
…五条は、すぐに、今迄、呪霊達の策略で、散々、封じて居たのを解放し、領域展開を仕掛けた。
…所謂、『見敵必殺(サーチアンドデストロイ)』である。
…相手が、かつての『ただ一人の親友である夏油傑』であろうと、悟には、関係が無かった。
…『人類に害を成す害悪に味方するS級テロリスト』を前にして、『何とかして、夏油の体を取り戻す』等と言う甘い感情は御法度であろう。
…少なくとも、本作では、五条は、私情をかなぐり捨ててる事が出来る。ちゃんとケジメを付ける男だ。
…其処の感覚は限り無く、『軍人』に似て居た。
ーー領域展開 「無量空処」
…だが。
「…何…だと?!」
…其れでも、其れは発動しない。
「…不、不発…?」
…五条は、自身が産まれてこの方、今迄無い程に背筋を震わせながら、狼狽る。…其うだ、此んな事は有り得無い。絶対に有り得ないのだ。
「…R-TYPEって、本当に、面白いよね?特に初代がさ。悟もよくやりこんで居たじゃないか。二周ALL出来る位に。今は割と異色に恵まれて居る事だしねぇ……?」
「…何で、其れを御前が知って居るんだ?」
…五条は、夏油を殺気立って、『ギロッ』と見つめた。
「…一から思い出して御覧よ。一周目の一面から二周目の最終面迄さ。」
「…だから、…何故、御前が?!」
「…如何したんだい?悟?…君、獄門彊で封印され掛かってるよ?」
…既に、獄門彊は発動して居た。
…だが、其れ以上に何かがあった。…其処で、(偽)夏油が説明する。
「…此の私が手に持って居る新鋭呪具は、『魔道力学』による産物だ。獄門彊と併用させて頂くよ。」
「…『魔道力学』?…本当にあったのか?」
…真逆、本当に『魔道力学』が、現実に存在して居た……?…と、呆気にとられる悟。
「…見れば分かるよね?…さて、此の『一級新鋭呪具・Xマルチプライ』は、無下限呪術と無量空処の影響を受け付け無い。…ただ、呪力の充填と術式の起動と稼働迄に時間が掛かる。…其の為に、時間稼ぎして貰って居たのさ。呪霊達に。…其れに、此の呪具は、本当に、凄いんだ。…人間と呪霊が効果範囲内に居るだけで、充電が出来る『四次元モバイルバッテリー』みたいな物だしね。…何せ、無上限の呪力を持つ術師の術式を模した物を組み込んであるからね。…詰まり、其れがね。上手く、君の術式を相殺してくれるんだ。」
…話が長過ぎて、何が何やら分からなかったが、話の中に出て来た『無上限の呪力を持つ術師』…?
…五条は、其れが一体何なのかを悟る。
「…其れって真逆、乙骨の事か…?」
「…嗚呼、そうだよ。あの特級過怨霊との間に縛りがあった頃のね。」
…もう其処迄、来て居るのか…。
「……。」
「…可哀想になぁ。」
「…ホントホント。」
…其んな様子の、余りの精神的苦痛と心理ショックで、今迄に、彼の人生に置いて絶対に無いくらい、涙目になり初めて居る五条を見て、脹相以外の呪霊達は、クスクス嘲笑い始める。…いや、征服欲でも満たされたのだろうか?…あの脹相ですら。…口元でニヤニヤして居る様だった。
…やがて、五条の顔を嫌らしく蹴りながら、脹相は言った。
「…なぁ、五条。…何故、俺と真人の事を御前が追え無かったと思う?…『簡易異層次元』とやらに移動出来る隙間(スキマ)操術の術式を持つ呪霊の御蔭、夏油が持ってる中の其の一体(こ)を使ったんだよ。…まんまと騙されやがって。流石に可笑しかった。あんな子供騙しに騙されるなんて…。他の術師共も…。」
…其れを聞いて、五条は悔しがった。同時に、恥ずかしくもあった。…そして、…同じ様に、(偽)夏油もクスクス笑い始める。
「…乙骨憂太も可哀想だよね?あんな子が君同然になんて成れる訳なんか無いよね?」
「…嗚呼、…如何して……?…俺は……、」
…そして、段々と、五条は訳が分からなくなり、やがて、悲しみと虚無感と憤りと屈辱と如何しようも無い感情に耐え切れない余り、ポロポロと両眼の六眼から涙が溢れ、もっと涙目になった。
…(偽)夏油は、…さて、…と言った後、話を続ける。
「…此んな『素晴らしい物』を実現させてくれた『魔道力学』に感謝しないとね。通常の物理科学と同じ様に、『魔道力学』も、人間の尊厳と命を大量に吸って、此処迄進化して来た。…今迄に、其れ等の犠牲にされ、散って逝った命へ金水引の花と共に、感謝と弔いの祈りを。」
「…巫山戯るな!御前みたいなのの口から其んな言葉が出て来るなんて、世も末が過ぎる!」
「…いや、…此れから、新しい世が始まるんだよ。五条。」
「…新しい世?」
「…『高位にある異層次元』の事だよ。」
「…戯言も良い加減にしろ。」
「…其うかい…。…では、おやすみ、五条悟。…では、其の、『高位異層次元と言う名の新しき世』で、又、会おう。」
…。
…『あれ』が『獄門彊』と併用されて居る以上、俺には如何しようも無い。…言うならば、二重ロックなのである。…本当に、悔しいがーー其の二つの呪具は、上手いように術式が噛み合い、仕組みが絡み合いーー結局ーー、其の一つですら、俺は解錠する事は出来ない。…本当に悔しいーー畜生ーー、
ーー嗚呼、其れでもーー莫迦だなーー夏油ーーの振りをしたカスの偽物ーー御前は本当に莫迦だよーー魔道力学と波動神学と呪術研究下の技術によってーー
ーー俺と乙骨の代わりすら幾らでも作って行けるーー作る事が出来るーー
ーー今から其う言う時代が始まるーー其の段階迄ーー人類の魔道は、発展進化してしまったーー
ーーそして其の先にあるのは、矢張り、『バイド』だーー厳密には、『リアルバイド』とも言うべき何かがいずれ其う遠く無い未来に作られるだろうーー
ーー御前も何時か必ず其の『リアルバイド』になるんだよーー
ーーなぁ?夏油の皮を被った、賢い頭可笑しい愚か者めーー
…。
〜終〜
[あとがき]
…R-TYPE Dimension EXは御買い得だぞ。時々、セールしてるぞ。R-Final2も誠意開発中だぞ(※バイド並ダイマ)。
…何か、色々とすみません(※全部バイドで)。
…最後に、『一級新鋭呪具・Xマルチプライ(名前だけ)』の元ネタは、『検索してはいけない』で有名な奴で、神ゲーです。…最高に、面白い。買おう!(※ダイマ)